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「さあ、新たな取り組みをはじめよう」

中国支部 理事長

    香畠 譲

 2023年5月に新型コロナウイルス感染症の位置づけが、「5類感染症」に位置付けられたことにより、やっと普段の活動が行えると安堵したのは、私だけではないはずです。6月10日に4年ぶりに開催された広島フラワーフェスティバルパレードは多くのマーチングバンド 、バトンチームが参加し、華やかなパレードとなりました。

 しかし、3年間のマスクと活動自粛の期間に、驚くほどの変化があったことも事実です。今年度の中学生・高校生は、入学した時からずっとマスクをして生活し、マーチング活動してきた生徒です。大きな声を出して歌ったり、管楽器を演奏することをためらった経験をしてきています。本番前に肩を組んで励ましあったり、演奏後に肩を抱き合って称え合うことを経験していない子供たちが、以前のような姿を早く見せてくれることを願って止みません。

 さて、中国支部では昨年11月13日(日)に広島県立総合体育館において、全て実演による第39回マーチングバンド 中国大会を行いました。これまで欠かさず出場してこられた小学生団体が活動を縮小され、大会参加を見送られました。また、ウイルス感染により欠場されたメンバーも校種を問わず、多数おられたことは、残念でなりません。感染対策をしながらの移動・出場、さらに全国大会出場には大変ご苦労されたと聞き及んでおります。高等学校・一般の団体は、そのような状況の中、全国大会では素晴らしい成績を納められたことは、支部としても大変誇らしく感じております。そこにたどり着くまでの、メンバーだけでなく指導者・関係者の皆様の努力・ご支援の賜物だと思います。

  支部ではこれまで、様々な講習会も実施して参りましたが、昨年度は審査について学び直そうという趣旨で、本部審査委員会より加藤政広先生にオンラインにてご参加いただき、全国大会の審査の実際をご紹介いただき、支部での審査や、各団体の取り組み方についても学ぶ研修を行いました。多くの指導者にもご参加いただき、マーチングバンド全国大会に向けて具体的な目標を持てたのでは無いかと思います。その研修をもとに、支部大会の審査基準も再度調整を行った上での支部大会実施となりました。タブレットを使用して、審査音声録音・各団体への配信、審査集計を行えるシステムも構築することもできました。これは、審査集計の時間短縮には威力を発揮いたしました。また、ほとんどの会議がオンラインで行われ、ICT化が進んだことは、コロナ禍での唯一の成果ともいえるでしょう。

 今年度は、支部総会もオンラインでのオブザーバー参加を行えるように致しました。いっそう開かれた協会を目指したいと考えています。また、IPU環太平洋大学マーチングバンドによるワークショップを総会後に行っていただいたことは、支部内の全てのマーチングを楽しんでいる中・高生の活動の励みになったことと思います。

今年度の支部の活動は、11月4日(土)の第40回マーチングバンド 中国大会を最大の目標としております。年末のマーチングバンド全国大会予選として、さらには、1月のカラーガード・マーチングパーカッション全国大会、2月のマーチングステージ全国大会を目指す団体の予選として位置付け、支部内の全てのマーチングバンドメンバーの目標とできるような新たな大会として準備を進めてまいります。

 コロナ禍にあっても目標を失わず、高いモチベーションを維持して努力を重ねたメンバーと我慢強く指導を続けてこられた指導者のみなさん、そして、今後のマーチングバンドの未来を担うメンバーをしっかり支える支部でありたいと思います。

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